何故達成できたか?父島クルーズ!

太平洋航海プロジェクト報告 「環境活動家養成コース番外編」
海に身を置けばそのパワーを体感できる、そうすれば原発も火力発電も無用であることが理解できる!

とうとうやってきたぞ!父島。
横須賀を出て6日目、やっと着いた雨に煙る小笠原諸島父島!皆初上陸、僕はヨットで6度目だがこれまでになく感動的なゴールになった、みんなよくやった!
4月26日出航風景、「いってらっしゃ~い」

航海前の緊急手順講習 ライフライフトの体験(23年実施)※ライフラフト(救命いかだの開梱と検査には約20万以上の費用が掛かるため実施訓練は頻繁には出来ない)

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今航海の参加者(NPO気候危機対策ネットワーク環境活動家養成コース修了者)の乗船経験は一番少ない人で4回の乗船経験、事前訓練のほか父島まで千葉、三宅島、八丈島の各寄港地を経由しながらの実践訓練を経て父島を目指す計画だったが、乗船者の状況が良かったことと海象予報(海洋に特化した気象予報等)を見て三宅から一気に父島を目指せると判断し、三宅島からのアプローチとした。
緊急救助信号の手動点検

さあ、出航、毎回の儀式を忘れずに!
8年前の第1回太平洋航海から毎回の航海で妻が作ってくれるティーリーフレイ。ドラセナの仲間の植物で、ハワイでは古来よりに神聖な植物として、神様にささげられてきました。(日本ではお榊のようなもの)今でも生活に根付いており、祈りを捧げる時や 「魔除け」や「浄化」「お守り」などによく使われています。安航を祈り、ハワイアンレイメイキングの手法を用いて、ティーリーフのみで編んでくれる。

エコストアパパラギ2階にて、ハワイアンレイ作り体験ワークショップを開催します

島が見えたぞ~!三宅島を出港して4日目の朝「婿島列島」を目にする4人の環境活動家たち小笠原ヨットクラブのログブックにさっそくサイン!年に数隻ぐらいしか寄港しない年もあるほどの島です。これは名誉ある記帳!!過去のページを見てみてみると、他のどの船もベテランのクルーの人達、改めてこの航海は「偉業」であると実感!(イラストは坂井啓美さん)世界遺産父島のビーチ素晴らしい父島の自然を満喫しつつ日本列島各地から流れてきているだろうプラごみの多さには改めて現実に引き戻される…。
さあ滞在中の強風も明日は弱まりそうだ!帰路に向けての航海計画、ルートの確認。海図を広げ気象予報などから念入りに予想航路を作成する。(父島二見港)さようなら父島!金曜夕方着~月曜朝発の4日間(実質2日間)の滞在だったが、結果的にこれが正解だった。北緯30度線 世界の海でも名だたる「難所」と言われる日本近海!そこに点在する伊豆諸島をはじめとする北緯30度までの島々の周辺海域は黒潮本流や支流、反流などに加えこの時期はまだ風が強い日が続く、帰路はそこまでは静穏だが、30度を超えその先八丈島までをどう乗り切るか?念入りな航海計画が求められる。(海図)帰路最初の寄港地八丈島まで4日間、強風帯が八丈島海域まで南下しないことを祈る…。(黄色の部分が強風域)
下のマークが鳥島北緯30度付近 真ん中の3が八丈島、上のマークが三宅島、結果は...遥かなる島 「還住の島、青ヶ島」父島を出て4日目の早朝やっと青ヶ島が見えた!
この島は1785年島を丸ごと火の海にする規模の大噴火があった。そこでかろうじて生き残った百数十名の島民が八丈島に避難、それから約50年後に悲願の帰島(還住)を果たすという壮絶な歴史のある島。50年もの間無人だった島に島民が戻った例は世界の歴史にもない。有人島として伊豆諸島最南端、日本で最も人口が少ない市町村(170人)、10年ほど前こんな厳しい絶海の孤島に住む友人を訪れたことがある。
青ヶ島
"伊豆諸島"海で仕事を始める前からのかれこれ半世紀ほどの年月、各島とのそれぞれの関りがあり、人・海・自然・噴火などの自然災害等々いろいろな思いがある…
八丈島 
伊豆諸島の中でも独自の文化を持つ島、以前はプロダイバー育成のためのトレーニングや東海大学練習船「望星丸」にて洋上講師として15年間毎年訪れていたが、海が荒れ接岸できないこともたびたびあった。

御蔵島 その美しさに見とれ1時間ほどの極上の時間を過ごした。この島も以前はずいぶん通った島だ。
三宅島 
2000年の大噴火で全島民避難、ダイビングサービスの友人は希望を失わず避難先の大島で必死に仕事を継続して帰島に備えていた。4年半後の帰島の際復興支援で訪れた時に目撃した様々なこと、伊豆諸島の中で最も深く関わりのある島でもある。

訪問者達 VelvetMoonを訪れた方々 ① カツオドリ様 1泊2日されました。②日帰り、ご休憩のアホウドリのヒナ様③日帰りご休憩のツバメ様

④航海中のお楽しみ、ゴチソウ様(夜のうちにデッキに飛び込んできてくれるトビウオ)

海から見る気候変動の兆し
今年の気象に関して、大変気がかりなことがあり今航海でも注意深く観察をした。
1、何より国連環境計画(UNEP)の気候変動などによるサンゴの生息予想によると、海水温の上昇などにより2024年日本の周辺海域のサンゴはほぼ白化が常態化し衰退するとある。
2、数年来の出来ことがいくつか起きており気になっている ①不気味なことに今年は10数年ぶりに水温が平年並み(5月相模湾17~8度)②葉山森戸湾では養殖ワカメは全滅だったか、天然ワカメ・ヒジキなど久し振りに水揚げがあり漁師も首をかしげている。③約7年弱続いた記録的な黒潮大蛇行が非蛇行に戻っている。④昨年12月の西風の強風が平年並みにあった。(これが水温を平年並みに下げた原因でもある)⑤そして、ラニーニャの発生や、今年台風1号の発生が未だにない…等々、約2、000キロの船での旅、観察、記録、体感したことから気候変動の兆しを探ることができる。
黒潮 赤道の熱を運ぶ海流、幅100km、深さ1,000mもある海河!
帆船は黒潮を最も強く体感することができると思う。何より逆行すると船は止まる勢いで減速し、潮に乗ると帆やエンジンの力などではありえないほどの速度が増し船は疾走する。寄港地の八丈島~三宅島のど真ん中を突き抜けるその流れの迫力は他では体験できないほど正に海のエネルギーはとてつもない!

水温 小笠原はトロピカルじゃなかった!? 南下するごとに涼しくなり、帰路北上しながら暖かくなった!こんな逆現象は小笠原海域の海水温に原因があった!(下記記号Hの海域は海水温が平年より低い)

このことは「海水温によって陸の気候は作られている」という事を体感できただけでない。例えば、小笠原海域の低水温はいつまでも続くわけではないだろうし、ラニーニャの発生は例年以上に夏の太平洋高気圧の発達があるといわれ、それが日本列島まで押し上げられてくる。そのため、今年は台風の発生が近海で起こりうるという事、台風1号の発生が遅い年は夏からの台風の規模が巨大になる傾向が過去のデータから見られる等々、海上で目撃したことから今の地球の状態を体感できるのではないかと思う。(今年も自然災害は甚大であろう…。)
自然エネルギー源に恵まれた国日本!
航海中いつも目にする海鳥たちの海面すれすれの飛行、羽をはばたかせることは少なくグライダーのように飛び続けている姿、これは海面付近で発生する上昇気流を利用している姿だ!ここから洋上風力発電の仕組みを想像し、黒潮の永続的で巨大なパワー、寄港地で体験する接岸岸壁に見る干満差が生み出すパワー、そしてどの島に行っても温泉が楽しめ、火山などによる自然災害の歴史等々、実に日本は海を取り巻く自然環境だけでもエネルギーを作り出すことができる「エネルギー源に恵まれた国」であることがわかる!原発も石炭火力発電もいらない!ことが十分に理解できる4名の環境活動家たち
環境活動家養成コース2期生の坂井啓美さん、サンゴの保護に真剣に取り組むダイバーの同志。このクルーズへの参加を目標に数年前から多忙な仕事の合間をコツコツと乗船経験を積んできた。サンゴに負荷をかけないハワイ産の日焼け止めの輸入を生業としエコストアパパラギの大切なパートナーでもある。実は相当な覚悟(船酔いなどの心配も含め)でこの航海に挑んだことを僕は知っている。僕にとって尊敬する友人の一人だ。

坂井啓美さんによるセミナーを6月16日(日)にエコストアパパラギ2階で開催します。申し込みについては以下の記事をご覧ください。
サンゴと海と日焼け止め〜太平洋航海プロジェクトに参加して

今航海で一番怖かった(彼女曰く)という三宅~御蔵島海況で、船酔いと闘いながら舵を取る。

経験の浅さをチームワークで補い合う"ワッチ"(当番制見張りと操船)
今航海で最も乗船経験が浅い岩生光司さん(環境活動家養成コース第1期生)鎌倉の海の目の前に住みビーチクリーンを日課としている、何より大学、社会人とスポーツでならした屈強な体力と筋力で大活躍!身体能力が高いだけでなく行きの船酔いで苦しんでいた状況から復路は食事当番までこなした。
渡辺厚子さん(NPO会員)とはもうかれこれ20年以上のお付き合い毎回のクルーズプロジェクトに参加、気心知れた仲。食事作りは当然ジェンダー平等当番制だが、皆どうしても彼女の絶妙な味付けに頼ってしまう…。

酒井麻里子さん(環境活動家養成コース第1期生)NPO気候危機対策ネットワーク設立当時から会員として積極的に各行事等に参加し続けてきました。宿泊を伴う乗船会などにも参加し続けやっと休みが取れる今年の連休でトライ!海外でのトレッキングなどの経験もあることで体力面でも"十分行けるだろう…"という決断に至る。特にこの3年間共に学習を深めフィールド経験を蓄積してきた同志だ。(注意:写真中酒井さんは右です)
新井田知成さん(環境活動家養成コース第3期生)昨年に続いての参加、起業家でトラック約50台を有する運送会社の経営者として順調な事業を続けていた彼が、事業の全てを譲渡して環境活動一本に転身したきっかけは、グレタ・トゥーンベリーさんの存在!その人生の選択は同じく経営者だった武本と同じ道を行く!
今後もエコストアパパラギのゴールである自家農園農業への道をパートナーとして共に歩む。
今航海の運航においては新井田さん抜きではとてもVelvetMoonの整備において半分もできなかった、それほど出航以前からなくてはならない存在。行動力、トラブル解決力は抜群!今回も頼もしいパートナーとして働いてくれた!僕にとっての生涯の友となる。(写真:北緯30度付近でカツオの収穫、みんなのためにと、ビーガンである彼が釣り上げたのは何とも違和感がある(笑)…もちろん彼は口にしていない)達成の要因①
以上、自分が認定した4名の活動家たちだから、いかに信頼すべく素晴らしい仲間たちであるかを知っている。
彼らが参加を申し出てきたことが何よりも僕を奮い立たせ「必ず無事に帰ってくる!」ために万全の策を講じ航海に備えた。
彼ら抜きでは今航海は成功には至らなかった、言葉を変えれば彼らの存在が一番の達成の要因だと信じている。
船酔いとのお付き合い!
誰もが心配する「船酔い!」当然のこと皆なっている、しかしそれは「健康の証」だと僕は言い続けている。つまり、船酔いをネガテイブにとらえてはいけないのだ!
だからと言って楽観は禁物、時に船酔いは重篤な状態になり得るし、長い海での経験で僕は数えきれい程身近にその悲惨な姿を見てきた。だからそれなりの対策は講じている。例えば、いくら平等に食事当番を決めてその義務を果たさなきゃ、と言っても走行中の船のギャレー(キッチン)に立つことが一番の危険行為だ!「酔ってない人間がやればいい!」というほどの配慮が必要だ!
いつか私も船で読書ができるようになるでしょうか?と聞かれたので、僕の答えは「そのうちやってみれば?」彼女は復路いつの間にかずっと読書を楽しんでいた!!

ギャレーに立つのは短時間にして、できるだけ外にいます!と戦々恐々としていた彼女が、復路やっぱり島でもらったリーフでレイを編んでいた!(皆復路はケロッとしていた!)経験者の乗船 過去の航海では長年のヨット経験がありヨットの所有者との航海が多かった、今航海ではNPO気候危機対策ネットワーク会員でたまたまヨットの経験があった永沼さんと、帆船をこよなく愛する坂上さんという長距離航海や伊豆諸島への寄港経験はないにしろ"ヨット用語が通じる"2人の女性の参加で他の参加者への安心感にもつながっていた。何より主婦業や子育てと共にビジネスキャリアも長い中でもちゃんと海に親しんできている姿は初心者にはとても刺激になる。お2人の参加で何かと頼りにさせていただいた。達成の要因とまとめ 今まさに全人類的課題である「気候危機と平和の危機」に立ち向かう私たちの実践活動において、帆船による長距離航海は最もハードルの高い活動であることは否めないし、だれでも簡単にできるわけではないと思う。しかし、自分が長年海の中から見てきた地球環境の異変や気候変動の兆し、そして海洋環境の激烈な変容は、海中世界だけでなく太平洋を帆船で航海して探るという行動でよりその実感を強めた!
だから自分が共に学び行動を共にしてきた仲間たちにもいつか体験して欲しいという強い願いがあった。
これに応えた同志が4人も現れ、正に自分にとって夢がかなったような経験になりました。
彼らに心から感謝したい。
達成するための基本
①人(同志)を信じ②船を信じ③自分が行った整備と準備を信じること。これに尽きる!とりわけ人が持つ潜在能力の高さは時に驚愕に値すると僕は信じてきた。それを彼らは見せてくれたと思う。
参加平均年齢の意義…。52歳!世の50代の皆さまは正に仕事盛りだ…だからあえて叫びたい!「遊ばざる者働くべからず!」と、仕事も生活も大変だ、でも「心の余裕と地球への思いは」持っていて欲しい。

僕の密かな楽しみ…。 
彼らがいつか子供たちに「風に乗って父島まで1,000kmも旅をしたんだよ!」と話している姿、そしてその話を目を輝かせて聞く子どもや若者の姿…それが楽しみでしょうがない。
海は呼んでいる!決して航海経験じゃなくても体験できる、学び続けられる!「海で会いましょう!」
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帰港!