このページは、エコストアパパラギが開業4か月目を迎えた段階で作成したものです。
これまで応援していただいた方々への感謝と、自分も開業したい、起業したいという人のために、参考にして頂きたいと思い、公開するものです。
エコストアパパラギは、運営の基礎を構築した後に一般社団法人
又はNPOの様な非営利法人での運営、若しくは協同組合・ワーカーズの様な運営形態にし、広く人を募集し継続していく事をゴールとしています。
「海を救え、プロジェクト!」というスローガンのもと同じ志を持つ人と広く連帯をし、ひと・地球・社会に貢献できる事を目指しています。
尚、この報告書は(一社)廃棄物資源循環学会が発行する季刊誌 「循環とくらし」NO.8に掲載のレポート記事に加筆修正をして掲載いたしました。
「プラスチックフリー・量り売り」の店 エコストア パパラギ (神奈川県藤沢市)
“海を救え!プロジェクト”プラスチックさんさようなら、過剰包装さんさようなら!の実践
プロダイバー 環境活動家 武本匡弘
始めに:
私はプロダイバーとして30数年間、海を職場とし、海と向き合ってきました。
地球上には、見事な透明度の海や、美しい色とりどりのサンゴが広がる海がある反面、海洋汚染や、気候変動などの影響により、確実に死に向かっている海の方が多いという現実があります。
40年ほど前に沖縄の海で見た、水中にびっしりと広がる造礁サンゴの姿は、今ではもう見ることが出来ませんし、環太平洋の各地で見られた海中風景は、ここ20年間ほどで劇的な変容を見せています。
その様な現実を前にして1998年に特定非営利活動促進法(NPO法)が成立した直後に、幾つかのNPO法人を起ち上げました。
ひとつは、海洋環境保護を活動の基本にしたNPO法人で、フィールドを中心にした活動。小学校から高校までの総合学習の担当、大学での産学共同による総合演習の担当などを行っており現在も活発に継続しています。
もうひとつは、研究者らと一緒に立ち上げたミドウエー環礁に生息するコアホウドリなどの野生動物の保護活動を主とした活動ですが まさに今話題となっている漂着したマイクロプラスチックを食べてしまっている鳥たちの現状を訴える活動でした。
しかし、20年ほど前の当時はまだプラスチックゴミに対する世間の関心が薄く、活動らしい活動も出来ず終わってしまいましたが、私にとって、漂流プラスチックゴミに対する最初の取り組みではありました。
ここで紹介する「プラスチックフリー・ゼロウェイスト」をコンセプトにしたエコストアの実践もそれらの活動のひとつであり、謂わば延長線でもあります。
現在このストアは開業して4か月目をむかえました。(19年8月の時点にて)
この事業を始めるいきさつや、現在の状況、課題などを報告したいと思います。
太平洋航海:
これまでの水中世界での仕事は、国内外様々な海域ではありますが、潜水と言う仕事はあくまでも沿岸海域でのみ可能です。
変わりゆく海の姿を見て、「太平洋のもっと遠くの方は一体どうなっているのだろう?」と気になりだし、5年前から「太平洋帆船航海プロジェクト」という活動を開始しました。
それは、自ら操船する帆船(ヨット)で太平洋を航海し、洋上での気候変動の兆候に関する探査や、ミクロネシアの島々を訪ねる巡航の旅でした。
5年間での航海距離は、23,000キロ、航海日数は延べ180日間にも及びます。
科学的なものでも学術的調査なわけでもなく極めて個人的活動ではありますが、ヨットでの旅は、気候変動による海・空・風の変化がただならない、ということを体感させてくれています。
特に海水温の高さ、巨大積乱雲の発生による豪雨、複数の洋上竜巻の発生など、局地的な変化は激しく、訪問する各国々、島々の人達も過去に経験した事がない、という様な規模のものさえありました。
太平洋はゴミだらけ:
しかし、航海中一番驚いたのはプラスチックをはじめとする漁具やペットボトルなどの漂流ゴミを航海中の洋上で毎日目にしたことです。
例えば、小笠原諸島父島を出てビキニ環礁のある中部太平洋マーシャル諸島を目指した時のことです。
途中に島などありませんので、無寄港で16日間の風まかせの航海です。
商業航路ではないので、他船に会うこともなければ、陸がないので鳥も飛んでいません。
しかし、一日中ゴミだけは目にするのです。
広い太平洋の真ん中で、ペットボトルが浮いていたり、漁業用の浮き球などと頻繁にすれ違い、夜間航行中にはそれらが船体にあたる音に恐怖すら覚えたものでした。
正に「太平洋はゴミだらけ!」だったのです。
あきらかに日本からのプラスチックゴミというものもあります。
瀬戸内海のどの海岸でも大量に目にする長さ20cmほどのプラスチックパイプ。
牡蠣の養殖いかだで使われている「豆管」と呼ばれるものが打ちあがった姿です。
これは広島県下の養殖筏からだけでも年間9、000万本も流出していると言われています(※1)。(写真は父島のビーチ)
私の住む神奈川県の葉山町でも、また伊豆諸島の各海岸でも普通に見ることが出来るものですが、父島の浜にも大量に見られ、グアム島でもそれと認識できる形で見られました。
またそれらしきプラスチック片は、ミクロネシアのどの島でも見られました。
そしてペットボトルをはじめ、プラスチック製の様々な商品、色とりどりのキャップ等のゴミは、どこのビーチに行っても必ず大量に見られるのです。
陸での生活で、普段使っているものが、海を漂流し、国内はもとより他の国々、島々の海岸に堆積しているという事実を、いったいどれだけの人達が気付き、目にすることがあるでしょうか?
この状況は、消費システムや生活スタイル等を変えていかなければ、地球規模での自然環境は、ますます悪化の一方だ、という強い危機感を与える航海となりました。
そして、何より自分自身が、レジ袋やペットボトルの様な使い捨て商品などを、とても使う気にならなくなりました。(嫌気がさした!という言い方も出来ます。)※写真はパラオ・ペリリュー島のビーチ、ペットボトルのキャップが砂中深くまで堆積していました。
生活者からの気付き:
毎回の航海から帰って来るたび、主宰するNPOや関連団体等の主催で報告会等を行っていました。
しかし、この1~2年、海洋プラスチック問題がメデイアで頻繁に取り上げられ始めてから生協関係、各消費者団体などからの依頼が増え始め、各地での講演会や学習会などに呼ばれ、報告をする機会が急に増えだしたのです。
そして、主催者を始め、そこで出会い知り合った方々の熱心な姿、普段の活動の様子などを知るにつけ、「社会を変えていく人達は生活者の人達ではないか?」と思い始めました。
情報が入って来る限り、出来るだけ多くのシンポジウム、学習会などに受講者として足を運び、必死に情報収集と勉強等を重ねました。
そのような経緯の中で、自分のこれまでの環境活動はあくまでもフィールドであり、海を通して自然の素晴らしさ、大切さを体感してもらう事に努力をしてきましたが、それだけではとても追いつかないと感じ始めました。
つまり、この問題は想像以上に深刻であり、根が深く、時間がかかり、また大きな壁があるという事にも気が付き始めたのです。
もうこうなったら、行動するしかない!と欧米で大きな動きになっている活動や、多くのエコストアの新しいスタイルなどにヒントを得て、行動を開始しました。
開業:
開業したエコショップ、商品構成や仕入れなどのほとんどは妻が担当、「使い捨て包装や、プラスチック製品を使わない用品だけで、どこまで生活できるか?」というテーマでそろえた商品が、現在では130種を超え、店内一杯に並んでいます。
・レジ袋もなければ包装もしない。
・食品も洗剤類も全て「量り売り」で販売し、過剰包装商品を販売しない。
・洗剤、石鹸などは海に優しい生分解をするもの。
・プラスチックで作らなくても作れるもの、竹や木製など昔からあったものでそろえる。
・食品類は全て無農薬・無化学肥料のもの・除草剤散布は一切なし。
以上の様なコンセプトでスタート、当初戸惑う来店者も少なくありませんでしたが、4か月を迎える現在では定着し始めたと感じています。
開店以来、人気商品の筆頭は、布と蜜蝋、自然オイルで作った自然素材のエコラップ!
使い捨ての象徴だったようなラップを使っての罪悪感から解放されます。
食器洗い用のセルローススポンジや、竹繊維で作られたイギリス製のコーヒーカップなども人気です。
ネットやメデイア等で知り、遠方からの方もほぼ毎日の様に来店されます
遠くは北海道から沖縄まで、愛知、大阪、東北をはじめ、都内、他県からの来店者も少なくありません、同じような形態で開業したいという方々も遠方から見え相談にのっています。
お馴染みのお客さんは、容器を持参してくれます、いつの間にか過剰包装と共に無駄に多く買わされていることに気がつけば、こっちの方が良いとなり量り売りも定着しつつあります。
また、店内に人が入りきれないほど賑わう日も増えてきたのはうれしい限りです。
給水スポット:
大学の授業などでペットボトルの話をするとほとんどの学生は「リサイクルしているから環境に良い、と思っていた。」と言います
無料給水スポットの普及は、こう言った認識への啓蒙も含めて良い機会と思っています。
ちなみに、開業して最初の利用者は通学途中の高校生達でした。
店内の水道に取り付けた浄水器は、複数のメーカー品を扱う販売会社へ研修に出向き厳選し60種以上の有害物質を除去する高性能のものを取り付けてあります。
当然、内部のカートリッジは交換後リサイクルしているという事をメーカーに確認し浄水器そのものの販売も行っているのですが、予想を超えての需要があります
給水スポット利用者第1号は高校生[/caption]
フィールド:
店内での告知やHP、FBでの公開募集で行っている太平洋探査船の乗船会では、東京湾~相模湾の洋上でプランクトンネットを使ってのマイクロプラスチック採取を体験してもらっています。
採取したプランクトンをマイクロスコープと大型モニターを使って観察、歓声が上がるほどのインパクトがあります。
特に東京湾では、2050年どころか、今すでにプラスチック片らしきゴミの方が生物より多く見られ、海洋プラスチック問題の深刻さを認識することが出来ます。
乗船にあたっては、ペットボトル、コンビニ弁当などの過剰容器、使い捨てのスプーン割りばし類を出来るだけ持ってこないようにお願いをし、マイボトル持参、船内に給水タンク、箸、食器類など太平洋長期航海でも使用しているものを使ってもらい、風で走るヨット、ソーラーパネルを装備している「エコシップ」を体験してもらっています。
※写真はプランクトンネットで採取シーン
海外からの目:
来客者の中で特徴的な事が一つあります。
それは、海外からの帰国者、留学からの帰国など若年者の遠方からの来店です
彼らが口をそろえていう事は「“エコ“という観点から、海外から帰って来ると日本はまるで石器時代の様だ」との事、「BULK STORE(量り売り店)Zero Waste 」などは、欧米では街角で普通に見られる、「レジ袋が無料な国などない」等々、そういった疑問から行動を始めた若い人達は、確実に増えていると感じています。
現在、そういった体験をした帰国者の中の1人が起ち上げた「Neked Market裸売り市場」への出店を誘われ、毎月渋谷(青山)の国連大学の敷地で開催される催しで「出店販売」を行っています。
正に、同じ志を持った若者たちが国内各地(中にはフランスからの出店者もあり)から集まり交流をしながらの実践販売(マーケット)は大きな可能性を秘めています。
※ちなみにこの会場での最年長者はいつも私です。
エコストア パパラギに頻繁に来店する若い帰国者達は、石器時代(?)の日本において、将来へのパイオニアになるのかもしれません!
ストアでのセミナー・イベント等:
モニター、スクリーン等を使っての店内特設スペースは30人分の座席を確保。
映画上映、講演会、セミナー等を頻繁に行っています
開業しての約4カ月弱の期間でこれらイベントへの参加者数は延べ350人を超えました。
講師を招いてのセミナー、毎月開催の映画上映ともに、おかげ様でどの会も当日前の予約段階で満員なるという状況です
私自身が担当している気候変動・海洋プラスチック問題をテーマにした「海から見る地球」というセミナーに関しても毎回予約の段階で満席になるほどの盛況ぶりで、人々の関心の強さが伺われます
このセミナーでは時間の半分を参加者の発言の時間として設け、意見交換の機会を大事にしています。
異なった考えや、違った意見などが議論を深め、考え方やものの見方の幅を広げると思いますし、私が一方的に話すことが必ずしも正論とも限りません。
7月~8月は夏休みの研究課題として小学生から高校生までの参加者もあり、10歳から70歳代までの年齢の広さがあります。
最近、子供達の口から「海洋プラスチック」という言葉を聞かれることが多くなっていると感じています、連れて来られる保護者の方々は、店に来客された事のあるお客さんです。
子供が関心を持ち始めた事に対しきちんと話ができて、より興味が増してくるような気付きを与えることは、大人の大事な責任です。
私の個人的なゴールとして、この店が単なる「エコストア」で終わらず、情報発信や意見交換の場として存在したい、また「共に育つ」“共育“の場にもしたいという事もあり、将来に向けての手応えを感じています。(写真の「海から見る地球」のセミナーは月2回の開催で毎回満員の盛況)
課題#1 量り売り
① 先ず、個人商店規模での小売業は薄利であるだけでなく、大量販売もあり得ませんので利益を確保することは至難の業です。
結局セルフサービスで購入してもらう事での人件費削減でしか道はありませんが、まだまだ課題があり、なかなかうまくいきません。
②また、自分で袋に詰めたり容器から取り出すという行為が衛生面で抵抗がある、という風潮には成す術がありません。欧米ではあえて裸で販売する店が増えているという状況には程遠い現状があるように思えます。
若い人たちが集まって起ち上げた渋谷(青山)での「Naked Market」
で行われたトークセッションで「日本人は過剰な清潔感に毒されている!」という意見が共感を呼んでいました。
つまり、食品類は展示や包装での“見た目”で消費者をだましているが、それ以上に食品添加物の方がよほど人の害になる、という事に消費者は気が付いていない、との事でした。その意見には深く納得したものです。
・いわゆる“自然食品店、オーガニック専門店“の様なものは街でも見かけます。
しかし、それらのほとんどは野菜を始め、包装菓子類など、プラ包装や過剰包装に溢れている、と言っても過言ではありません。
つい、「人の健康にさえ良ければ、地球環境はどうでも良いのか!」と言いたくなってしまいます。
しかし、実際にこの様な小売業を行ってみると、自然食品店でかなりの割合を占めている、あの過剰包装の著しい菓子類(※2)は、ほとんど販売できませんし、乾燥麺などを始め、地方の特産物などほとんどプラ包装になっているため扱うわけにはいかないのです。
この事は、品ぞろえに相当な制限が生じることであり、収益構造が大きく変わってきます。
・そして、野菜の販売には大きな課題があります。
野菜もまた過剰包装が著しく、ラップにトレーに、袋入りの様相は、正に“度を越している”状況です。
確かに、“裸売り“の野菜の鮮度を保つには苦労を強いられています。
あのプラスチックの袋に入った野菜の姿が、当たり前になっている一般消費者の感覚という壁はなかなか強固です。
結局、無包装の野菜は商品ロスを出してしまうような現状が続き、このまま継続できるかどうか暗中模索の状態です。
それでも、生産者の方々との出会いなどで、何とか包装しないで売れないか?という方も少なくありません。実際に「量り売りで販売してほしい」と言っていただける生産者の方とのお付き合いも始まっています。
個人事業規模だけでは解決できない問題も、時間はかかるでしょうが、生産者の方々との連携で解決の道が開けるのではないかと希望を持っています。
課題#3 容器・包装
現在、エコストア パパラギで取り扱っている物の中で、問題を抱えているものがあります
お茶、コーヒーなどの高い密閉性が必要な包装袋が、先ずそれです。
表面が紙でも裏面にアルミやプラスチック由来のものを蒸着させているプラ袋(表示上は再生プラ)、がそうです。
幾つかの業界等に広く声を掛け合い、情報収集と共に、プラ容器に代わる容器や新素材の包装用品などの開発に挑んでいるのですが、苦戦をしつつも何とか最良の方法を見つけたいと考えています。
50年無農薬栽培を貫いてきている日本茶の生産者とも話し合い、量り売りの形態や缶入り等の協議、検討を重ねてはいるものの、先ずは無農薬栽培のお茶の普及を優先しつつ、情報交換等を継続しています
- 袋、包装紙
食品を入れる袋もプラ袋より紙の方が未だ環境的な負荷の面でましである!とは言っても、もっと環境に良い、生産効率のよい素材から作る紙はないものか?
今、私自身もっとも急がれる仕事はこれと考えています
バナナペーパーとの出会いは大きなヒントを与えてくれましたが、更に袋にする素材や、包装素材はないものか?
これも幾つかの業界に広く情報を求めて動いているのですが、商品開発から取り組む必要があり、必要ロット数を注文する必要から更に初期投資がかかるので、時間が必要です。
バナナで作ったバナナペーパーのコーナーはいつも人気です!
課題#4 スタッフ教育(共育)
この事業は社会性の強い取り組みであり、口先だけの「エコ」であってはならないので関わっている人間全員が理解をしていて、更には個々自ら実践しているという姿勢が必要です
人は社会とは決して乖離して生きていくことはできませんから、社会に無関心、自分のやりたいことをやっていられれば良い、という人は資質的にこの仕事には向きません。
エコストアのような物が流行っていることに惹かれ、「これが自分のやりたかったことだ!」
という動機で始めても、いつかは飽きることにもなりかねません。
「自分は何をしたいか?」ではなく「自分は何をやるべきか?」という考えが持てる人でなければこの事業を継続していくのは難しいと考えます。
ほんの4か月ほど前の開業当初と現在を比べてみるだけで、商品構成を始めストア全体が日々変化をしています。
これらの原動力は、来客する人々からの声や、支援していただいている方々からの情報やヒントからのものであると言えます。
それは、時には自分たち以上にお客さんの方が、高い意識や情報を持っているという事も往々にしてあり得る、という事を意味します。
開店当初の典型的な例として、買い物をしてくれたお客さんに沢山買ってくれたからと言って、紙袋を無料で提供をしようとして失笑を買うという出来事がありました。
包装を無料で提供しない、というコンセプトにはそれなりの理由がある事をお客さんの方が理解をしている事に比べ、スタッフの意識がついて行っていなかった、という典型例です。
これまでにない業態であることで、開拓者としての誇りは必要ですが、常に謙虚な姿勢はそれ以上に必要と考えます。
課題#6 日本で初めての店
・この様な形態では日本で最初の店!(おそらく)という事での自覚と責任があると認識し、商品の質やスタッフの資質はもとより本人達の実践、基本思想にぶれを生じてはなりません更には、同じ形態のストアの開業や志を同じとし、起業を目指す人達の見本にならなければと認識しています。
・私自身、長い期間市民運動や環境活動などを行ってきました。
環境に負荷をかけない消費スタイルへの提案や、実践等にはまるで興味を示さない人は、この国において、相変わらず少なくはないという現実を見てきました
だからと言って“口角泡を飛ばして”訴えるのも考えものです。
地球規模での環境悪化の要因は、決して一つではなく複合的な事が積み重なって起きておりますが、同じように人の関心の持ち方も様々です。
人々が「当たり前」と思っていたことが「実は問題がある」という事に気付いてもらう事はそう簡単ではないという事です。
私の持論でもありますが、環境問題に関しては既に活動をしている人たちはもとより、これまで関心のなかった人に、どう?気付きの機会を提供できるか?という事、多面的なアプローチが重要だと思っています。
エコスアパパラギがそういう意味でも情報提供型の意味を成す場になればと願っています。
最後に、再度強調したいこととして、この形態のストアが全国に広がって行くような事でなければ意味がありません
そのためには、まずきちんと収益を上げ継続していく事、そしてその基本手順などを、同じ志を持って挑みたいという人に伝えていかなければなりません。
現況では、まだ4か月ですから黒字にはなり得ず、初期投資回収のめども立っていません、しかし、この店も今後適切な維持費、有給スタッフの人数、売り場面積などを精査し、慎重に事業計画を立てて挑めば、何とか継続していけるという手応えを持っています。
何より多くの人々の応援があることが一番の希望です。
「エコストア パパラギ」は藤沢駅南口徒歩4分、鵠沼石上1-3-6
0466-50-0117 10時~17時 水曜定休
HP・FB はエコストア パパラギで検索。
(※1)、瀬戸内海に漂着するカキ養殖用パイプ類の実態
藤村繁 鹿児島大学水産学部 日本水産学会議77(1)23-30(2011)
(※2)、各地の海岸で見られる膨大な漂流ゴミに関してはペットボトルやレジ袋等がメデイアデでの映像で目立ちますが、菓子類の袋やスナック菓子の袋も多いという現状を目にしてきました。