NPO活動報告24年11月~25年1月期

NPO活動報告24年11月~25年1月期 NPO気候危機対策ネットワーク
11月1日~8日 太平洋航海プロジェクト24年#2 伊豆諸島クルーズ
今航海でも生きている海のパワー、自然現象などを目撃、伊豆半島~伊豆大島間での潮流のぶつかり合る現象、海の蜃気楼、海面上昇による港の浸食、そして素晴らしいサンセット等々、環境活動家たちが乗るクルーズにふさわしい経験になりました!
12月2日6日 沖縄辺野古サンゴ調査
水温上昇による白化~衰退に加え辺野古軍事基地建設のための土砂投入という蛮行、それらの影響による水質悪化等々がサンゴをはじめとする世界自然遺産レベルの貴重な生態系に「とどめを刺す!」ようなことになってしまいました。
残念ながらサンゴ群は「ほぼ壊滅!」に近い状態。
地元のグラスボートで水中を見せている観光業者が「もう見せるものが無くなった…」と嘆いていた言葉が印象的でした。
プロダイバーの草地ゆきさん、長谷川潤さんほか計6名のダイバーの参加でした。

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12月15日 小野りりあんさん
国内の若い環境活動家のリーダー的存在!素晴らしい講演&ワークショップを提供してくれました!
1月13日 井田徹治(共同通信)さん「気候正義」
30日高橋真樹さん(ジャーナリスト)「パレスチナ危機」のお二人との各コラボ学習会

NPO会員の皆さんの知見を深め大変有意義なものとなりました
1万部を超える著書を連発している高橋真樹さん!ピースボートでともに登壇しました!

1月29日~31日 環境活動家養成3日間特別コース

毎年恒例の看護専門学校の生徒さん向けに武本が担当している2泊3日の「社会フィールド体験学習」。
終了と共に環境活動家認定という内容で行っているのですが、このコースの特徴として一般受講者にも参加を呼びかけ、看護学生と一般参加者混合で開催していることに意義があると認識しています。
環境活動家養成コースの概要はこちら https://ecostorepapalagi.com/環境活動家養成コース/ ‎
最後に
アーテイストの山内若菜さんとのコラボで進めている「湘南に平和憲法を建立する会」の記事が東京新聞に取り上げられました!

今、全人類的課題である危機!
気候危機(地球沸騰期)・プラスチック汚染・生物多様性喪失の危機・そして平和の危機!
絶望的な状況は続きます…。しかし私たちが行っている行動の一つ一つに目を転じてみると一つの事実が見えてきます
それは気候危機をはじめとする様々な危機は人の努力で止められる!という事です。
これからも希望をもって活動していきましょう! 文責 武本匡弘

25年1月ニュージーランド潜水調査
蘇った「命湧く海!」@ニュージーランド 報告:武本匡弘 潜水士・環境活動家

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見事な海藻の森!しかしここも20数年前「磯焼け」の様にすっかり海藻がなくなった時があった。
ニュージーランドは今が夏、海水温は最高20℃が普通のところ当時24度まで上がりすっかり海藻がなくなってしまったとのこと。
ところがその後数年で水温は戻り海は回復、その姿は「命湧く海」そのものだ!
ここに希望を見たいと切に思う…。
しかし海藻の森が広がっていた日本の海の記憶は随分前のことになってしまい、今日本の海は世界の平均水温を上回る…。
ここの海とは状況が違いすぎる。
果たしてどんな希望を持てばよいのだろうか…?
※ここは南緯35度、東京は北緯35度で緯度は同じだ
オンショアの強風が吹いた翌日浜に打ちあがっている海藻類の姿、いつのまにか日本では見られなくなりつつある…。

豊饒の海@ニュージーランド!何故だ?
街中の排水溝「ごみを捨てると海に流れ込む!」と書いてある。
そして、国民の船所有率世界一!大人も子供も自分のヨットや船を持っている。
そう、彼らの頭の中にはいつも海があるんだ…。

海洋博物館での海洋学者による海藻の授業、小学一年だ!こういう子供たちが大人になり、海で遊び続け、政治家になり自然と共生した政策を作り海も地球も壊さないための哲学を身につけていく。日本の小学校?せいぜいイルカ…ショー
子どもたちが授業を受けているすぐ横では爺さん達がボランテイアクルーを務める帆船乗船会(博物館主催)が開催されている
潜った海は海藻の森と共に生物多様性に富み圧倒的に魚影が濃い!
カジメの森の中にダイバーが埋まってしまうほど、その根には様々な貝、甲殻類、ウニなどが棲む。
地球規模でのエルニーニョの影響でサンゴの白化や磯焼けが急増しても、ちゃんと自然に回復するほどの海の「回復力」に富む。
写真 海藻(カジメ)の森をかき分ける!

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何故だ?
日本と同じように南北に細長い島国で、四季があり亜熱帯気候の海沿ぞ いの地方から、冬には雪が積もる内陸の山がく地方まで気候がさまざまで、 温泉も多い。
日本もNZ(ニュージーランド)も太平洋プレートの境目に位置し、どちらも地震国だ!
このように共通点が多いのにやってることが真逆だ!
◆海温め装置の数
①原発
JP 50以上、うち稼働中13(24年10月):NZ 0
NZ:原発やれない理由 地震が多いから
JP:原発やめられない理由 原発ムラがあるから
②石炭火力発電所
JP167:NZ ゼロ
※ちなみに日本はこの他にLNG火力発電所223基ですので、計390基もの火力発電から温排水出てるよ…
◆再生可能エネルギー率
JP 21,7%(22年度):NZ 80%~25年には90%達成予定!
◆人口
JP 1億2千万人:NZ 520万人
◆GDP(一人当たり)
JP34位(33,000$):NZ 24位(47,000$)
年間約224万円も違う!(1US$160円換算)
◆軍事費
JP 10位(もうすぐ3位):NZ 57位
◆核兵器禁止条約
JP 未だ批准せず:NZ 2017年9月に批准
◆食料自給率

JP 38%:NZ 400%(うち魚介類は625%)写真 豊饒の海!次から次と魚の群れが現れる

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◆ジェンダーギャップ指数
JP 118位:ニュージーランド4位
国会議員の半数は女性
◆女性参政権獲得
JP 1945年:NZ 1893年(世界最初)

う~んいろいろ上げたらきりがない!
磯焼けから回復したその要因は何か?
答えは?「わからない!地元でずっと見てきたわけでもなく、NZの全部の海を見たわけではない」…。
ただはっきり言えることは、
原発汚染水簡単に海に捨てたり、サンゴの海を土砂で埋めたりする国とは国の質が違うということだ!
◆是非、これらの報告を聞きに来てください
◆あとがき
何もかもニュージーランドが素晴らしい!日本はダメだ!と言ってるわけではない。
これは明らかに日本が気候変動対策、エネルギー政策・自然と共生した人間の営みはどうあるべきか?という点、例えば食料自給率に見られるような基本的な生活を営む上での真の安全保障とは何か?という点において決定的に政策の間違いを犯しているという事だと思う。
日本が世界に誇れるもの、それが「平和憲法」これは日本だけではなく世界の平和を維持するための最高法規であり「世界の宝」だ。
きっといつか日本が世界をリードする日が来る! 僕はそう信じている 文責 武本匡弘
ニュージーランド北島 Paihia 地元で30年潜っているプロダイバーと共に潜水後のひと時 25年1月