洗剤不要!奇跡のふきん

洗剤不要!奇跡のふきん ~オンリーワンの糸を生む伝統織~

洗剤の要らないお肌と水に優しい布巾 びわこふきん

「びわこふきん」は「ガラ紡」と呼ばれる日本独自の紡績方法で織られた木綿の布ふきんです。
デコボコした「ガラ紡糸」が油や汚れを取り込んで、優れた吸収性・吸油性・速乾性を持つことから「洗剤なしで洗えるふきん」として有名になりました。

今から30年ほど前、洗剤に含まれるリンが「滋賀県琵琶湖」を汚染して、水質が悪化、地域住民による「リンを含む洗剤の追放運動」が起こりました。
時を同じくして開発された「洗剤なしで食器が洗えるふきん」が、合成洗剤の使用をなくしたいとの思いから「びわこふきん」と名付けられたそうです。

いくつもの丁寧な過程を経て、作り上げられています。

1枚のびわこふきんが生まれるまでの、手間と愛情をかけた作業に感動を覚えます!

その1 糸を紡ぐ

「ガラ紡」の布は、まずは「ガラ紡糸」がなければ、はじまりません。
「ガラ紡糸」は、原綿の繊維を整えて撚糸にし、ガラ紡機の円柱に手作業でつめ、円柱から手で糸を引き出して合糸していきます。更にそれに撚りをかけて丈夫にし、ようやく織るための「ガラ紡糸」が完成するのです。

普通のふきんは、織り目で水分を吸収するのですが、びわこふきんは、糸そのものが水分を吸収します。
繊維が壊れていない上にでこぼこがあるので、水分や油汚れなどが吸いとれるのです。
良く見てみると、糸そのものの太さが均一ではなく、それが独特の感触を生み出している事がわかります。

その2 生地を織る

次に織機にたて糸を張り、糸巻に巻いた横糸を通して織り上げていきます。
糸が切れない様、そして空気を含ませるようにゆっくりと粗目に織っていくので、表面はでこぼこしているけれど、あたたかみのある柔らかい手触りになるのです。

一日織機を動かしても織れる量は、約4反。
古い機械ですが、柔らかい手触りに織り上げるには、やっぱりこの機械が一番とのこと、織機の機嫌もみながら、メンテナンスし、大切に織りあげていきます。

その3 生地を加工する

こうして織り上がった生地は、次に「精錬」という洗い作業にかかります。
織り上がったままの生地は、まだ糸自体が油分を含んでいるので、その油分を落とす作業過程が必要なのです。それと同時に綿の殻や汚れも取り除いていきます。
脱水を終えた後は、お天気をみながらの天日干し。長い反物を一枚一枚竿にかけて、空気を含ませるように丁寧に乾かかしていくのです。乾燥機での乾燥では、せっかくの糸や撚りの柔らかさが失われてしまうからです。

その4 縫製する

こうして乾かしたものは、縫製するサイズに手作業でたたみ、縫製過程へとすすめられます。
1枚1枚サイズを測り、横糸に沿って裁断していくのですが、ガラ紡織なので、縦糸と横糸が必ずしも垂直とは限りません。
一つ一つ目で確かめながら、手作業で裁断していきます。
裁断後、端を縫う際にも、横糸の位置を確かめながら、少し内側を縫って、横糸の位置を整えるために手作業で糸を抜き、ふさをつくります。さらにこれを一枚一枚検品してようやく完成に至るのです。

沢山の過程を経て、完成したびわこふきん。
この丁寧に育まれたガラ紡織の布ふきんの特性を知ったうえで手にとると、空気をたっぷりと含んでざっくりと織られたその柔らかな風合いが、より愛おしく感じられます。

「びわこふきん」は「サイズ」「目の粗さ」によって種類があります。

それぞれのサイズ
びわこふきん 約32cm × 35cm
和太布(わたふ) 約34cm × 55cm
びわこα(びわこアルファー) 約32cm × 100cm

目の粗さ
目が粗め…びわこふきん、びわこα(びわこアルファー)
目が細かめ…和太布(わたふ)

使い方のご紹介
<食器洗い&食器拭きとして>

あらかじめ「油汚れ」をヘラや新聞紙、ぼろ布などで取り除き、その後「お湯」を使って「びわこふきん」で洗います。お皿との密着感があり「するり」と汚れが落ちます。
「食器拭き用」には、少し大きなサイズで目の細かい「和太布」(わたふ)が大活躍。
水気も繊維も残らずきれいに拭きあげられます。

<お風呂で身体洗いとして>

びわこふきんや「和太布」(わたふ)は、お風呂でも大活躍です。
特に肌の弱い赤ちゃん、アトピーっぽい方や、皮膚の弱い方、冬場になるとかゆみの出る方には最適!
石鹸を使わなくても洗えるし、柔らかく凹凸した布が、適度なマッサージ効果を発揮して自然治癒能力を活発にしてくれます。

大き目サイズのびわこα(アルファー)は、バスタオルとしても大活躍です。
その吸水感と肌触りは病みつきになること間違いありません。
ぜひご自身でその手触り、肌触りを実感して見て下さい!

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番外編のびっくりするお話

何と私達がお付き合いいただいているこの工場のある地は日本で最初に綿が伝来した地でもあったのです!

だからこのガラ紡織の業者は以前この地に関連業者を含め100以上もあったと言われます。
しかしそのほとんどは戦後自動車工業の発展と共にトヨタなどの下請け工場に転職していき、ここ1社だけになってしまったのです。
当時、紡績業から自動車部品などへの工業生産業へとすぐ転嫁できるだけの高い技術力を持っていた人たちであったという事も想像できます。

お・し・ま・い!